赤字決算にした方が良い3つのメリットとデメリットを比較!

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赤字決算画像

赤字と聞くと思わず耳を塞ぎたくなる経営者様もいるのではないでしょうか。
節税をする上でこの赤字もしくは赤字決算にするということはかなり有効な手と言えます。
今回はそんな赤字決算についてメリットとデメリットを踏まえて公開します。

ぜひ参考にしていただけたら幸いです。

1.赤字決算とは

赤字画像

そもそも赤字とは支出が収入より多いことであり、支出>収入の状態です。普通に考えると支出が収入より多い状態が続けば、手元の現金は減り続け、最後は債務超過に陥って倒産、個人で言えば破産してしまうと考えてしまいます。

しかし赤字決算とは、ある一の期間を区切っての赤字の状態を指しているのです。つまりその時点で赤字だからと言ってすぐにお金が無くなるわけでもなく、会社がすぐに倒産してしまうということではないのです。

実は日本の会社の7割は赤字経営と言われています。中にはわざと赤字にしている会社もあるのです。
企業が存続していくためには、資金繰りが命であり、キャッシュが無ければ会社は生きて行けません。そこで、キャッシュを残す一つの方法として赤字決算があるのです。

2.赤字決算にする3つのメリット

2−1赤字分を翌年以降に繰り越して、各年度の黒字額より相殺できる。

個人事業の場合は、赤字申告をした場合、年以内(法人の場合は7年間の所得と相殺することができるのです。)結果として、課税所得を抑えることができるため、所得税を抑えることができるのです。
決算における赤字は、税務上は欠損金と表現します。
そして、税務会計上では、この欠損金は次の期に繰り越すことが可能なのです。

こうして繰り越された欠損金ですが、翌期以降の計上となりますので、翌期の税務所得と通算することができます。この繰り越された欠損金を、繰越欠損金と呼びます。

例えば、1年目で500万円の赤字だったとします。

初年度 ▲500
1年目 +100 累積欠損金 ▲400
2年目 +200       ▲200
3年目 +300       +100

累積欠損金は3年目に解消されて、初めて税金の支払いが発生するとういうことになるわけです。

税金の課税というのは、会社は利益に対して課税されるものです。つまり、赤字(欠損金)の場合には、課税されないのです。
しかしながら、黒字になった年から、急に課税をされるようになると、それはそれで困ってしまいます。そういったことにならないよう、繰越ができる仕組みになっているのです。

ただし、毎期が赤字では累積の欠損金は減りません。むしろ増大してしまい超過債務になってしまいます。どこかでは、利益を出す会社にならなくてはいけません。

2−2法人税の支払いを最小限にすることが出来る。

このように、法人税は会社の利益に対して課税されるものです。したがって会社に利益が残らない場合の法人税は最低限の年7万円で済みます。赤字になるとは、わざと売上を減らすとかではなく、いろいろな経費を使って、会社から出ていくお金が増えてしまった結果です。

法人税率は頻繁に変わりますが、中食企業の場合は決算が終わったあとの会社に残ったお金に対して%程度の法人税が掛かってしまうのです。

2−3.預貯金や株の配当など源泉徴収された分を取り戻すことができる。

同じように、預貯金や株の配当も源泉徴収された分は申告によって取り戻すことができるのです。
投資そのものの損失によるものだけでなく、所得にたいする税金が赤字決算では申告により戻されるのです。

3.赤字決算によるデメリットはある!?

1.金融機関からの信用、融資には不利

会社の経営の中では銀行などの金融機関から融資を受けることが必要な場合もあります。しかし、赤字決算をしてしまうと、なかなか銀行は融資をしてくれなくなってしまいます。銀行としては、赤字を出すような企業からは、お金が戻ってくるかわからないからです。

2.明責任が発生し、社員のモチベーションも下がる

赤字決算の場合、経営者は従業員に対して、なぜ赤字決算になってしまったのかを説明する責任が生まれます。正当な理由を付けなければ、従業員は納得せず、仕事へのモチベーションが下がるなど、会社のモチベーションでデメリットが生じてしまうでしょう。

3.資家の印象が悪くなる

赤字決算は、投資家の心証が悪くなってしまいます。投資家は、自分の投資した企業の価値は上がって欲しいと考えるため、一度赤字決算をしてしまうと、その会社に不信感を持ってしまいがちです。

以上、赤字決算をすることのデメリットを紹介しました。赤字決算をすることは、デメリットもあるということを経営者は覚えておく必要があるのです。

4.まとめ

企業は会社の継続いわゆるゴーイングコンサーンを第一に目指すべきです。
そして中小や零細企業は大企業(とりわけ上場企業)とはその取り巻く環境は全く違います。
会社の拡大はもちろんですが、それ以上に存続や継承が会社には求められるのです。

そのためには、何よりもフリーキャッシュフロー経営が求められることになります。
売上を上げることは時間や費用がかかるものです。キャッシュの出を極力抑えることが大事になります。決算における赤字というのは、繰越が可能です。

ただし、その仕組みをきちんと理解しておかないと、容易に繰越を繰り返し、取り返しのつかないことになってしまいます。債務超過に陥ってしまうと、その企業の価値はゼロとなり結局は倒産してしまいます。

会社の決算に関しては、きちんと把握しておく必要があるのです。

自社が赤字なのか黒字なのか?繰越をするとどうなるのか?きちんと理解しておくことが大事です。

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